サマセット・モーム『月と6ペンス』を読んでいる。 非常に素敵なタイトルだが、「月」は理想、「6ペンス」は現実のことを意味している。内容は、その名の通り、現実を犠牲にして理想に生きる男の話だ。 主人公の1人、ストリックランドは株式仲買人で高給取り…

我妻栄『近代法における債権の優越的地位』(1)

我妻栄『近代法における債権の優越的地位』をダラダラ読んでいる。 世の中に転がっている商品のうち、①不動産、②貨幣、③消費財・奢侈財、④生産手段をピックアップし、それらが資本として運動していく過程で、どのような法律関係・法律状態が生じているかを論…

我妻栄『近代法における債権の優越的地位』を買った。送料入れて2000円いかなかったので安い。今Amazonみたら8600円になっていたのでラッキー。 昔の本というと抽象論ばかりで、それ意味あんの?みたいな議論ばかりしているイメージがあるが、この本はめちゃ…

作り方は前回と同じ。今回はグレープフルーツとライムでやることに。 オレンジに比べて苦い。これはこれでうまいが万人受けするのはオレンジだと思う。

勉強をして、イラついてくると公園まで散歩して懸垂やって帰る、みたいな生活をしていたら、背中と腕が分厚くなってきた。 結果、腹と下半身がだるだるなのに、腕と背筋だけ鍛えられてるみたいなことになっているので気持ち悪い。

山下敦弘『もらとりあむタマ子』と小津安二郎『晩春』を観た。 観れば一発で分かるのだが、両方ともストーリーはほぼ同じだ。社会に出ることを拒否する娘を心配した父親が、何とか娘を家から出す、というお話。 しかしテーマは異なり、『晩春』ではその過程…

ピケティ『21世紀の資本』読了。あんちょこ読んだり、斜め読みしたりはしていたのだけど、きちんと(?)通読したのは初。 1. 内容の要約 (1) 内容を乱暴に要約すると、まず「格差」を①給料の格差と②資本の格差とに分けて、どの程度の格差が存在するかを検証…

バルザック『ゴプセック』を読んだ。 ストーリーがきわめてごちゃごちゃしており、要約すると以下。 ①娘が、②ロクでもない女の③息子と付き合っていることを気に病む④貴婦人に対し、⑤弁護士が、③はそんなに悪い男ではないと説くために、②と⑥金貸しゴプセック…

バルザック『骨董室』を読んだ。 主人公で家柄が最高クラスでイケメンのヴィクチュルニアンくんは、パリに出て放蕩生活がやめられなり金が尽き、実家にたかるもそれでも首が回らなくなる。そこで、手形を偽造することで30万フランを獲得し、恋人で美女のモー…

ピケティ『21世紀の資本』を読み始めた。まだ10ページしか読んでないんだけど、マルクスの影響が随所にうかがえる。 目を引いたのが、19世紀後半に賃金が上昇傾向に転じた理由に、①相対的剰余価値の分配と、②資本蓄積の雇用効果を挙げている点。さらっと書い…

ミヒャエル・ハインリッヒ『「資本論」の新しい読み方──21世紀のマルクス入門──』を読んだ。 まず「入門」ってのはウソ。基本的な用語と体系が頭に入ってないと何言ってんのか全然分からんと思う。 特徴は、資本論の第1部から第3部の全部を解説している点。…

『資本論』第1部改めて読了。第2部第3部を読んでからだと違った趣がある。 間違いなくこれまでの人生で一番の本で、これまで持っていた──そして最近疑うようになった──価値観を粉々に破壊された。 第3部までのノートを作ったので、当分はこれで復習する予定…

カフカの中・短編のなかでも最もよく知られている『変身』の主人公の悲劇は、この律法にそむいた点にある。有能なセールスマンとして一家の経済的支柱であったグレーゴル・ザムザの善良な脳裡にある日ふと、「家族のためでなかったら、こんなことは、もうい…

超有名だけどまず学生が手を出さない論文上位といえば以下の2つなんだけど、・我妻栄「近代法における債権の優越的地位」・川島武宜「所有権法の理論」ネットに転がってる抜粋とかを読んでたら、もろマルクスで草。読みたいんだけど1冊5000円かぁ、ってなる…

資本主義以前の社会では1日の労働時間は平均4時間ぐらいだったとかいう言説を本で読んで愕然とした。

吉原直毅さんというマサチューセッツ大学でマルクス経済学をやっている先生がいるんだけど。 その先生のWebページを見たら、マルクス主義がほとんど相手にされない現在では、近代経済学をがんばって勉強して、相手と同じ土俵で、同じ言葉を使って、マルクス…

『資本論』の第2部第3部を読み終わったぜー。どう読んでも「資本主義最強ッス!!共産主義とかぜってームリ」みたいな結論しか出てこない。 あと検証不可能な命題ばっかりで構成されているため、ちょっと攻撃されただけで崩れ落ちそうな繊細さがすごい。

オレンジとウィスキーでマーマレードを作ろう

用意するものオレンジとレモン:合わせて1kgニッカウィスキー:150cc水:1000ccグラニュー糖:666g(オレンジとレモンの2/3) オレンジとレモンの皮を剥く 皮をスライスして茹でこぼす 皮と実を(種ごと)煮込む 砂糖を3回に分けて入れて煮詰める ウィスキー…

「『資本論』と『聖書』は何度も通読しています」って言えるとインテリっぽくない?という理由から、amazonで『聖書』を購入した。 んでいろいろ調べて分かったんだけど、約1500ページ読まないとキリスト登場しないらしい(『聖書』は全部で約2000ページ)。…

YouTubeにキリスト教の牧師さんが信者から寄せられた聖書についての質問に答える動画が上がっていて、これが滅法おもしろい。 おもしろい点の1つは、科学や我々の一般常識と聖書が矛盾していると思われる点について、相当無理な解説をしているところだ。 例…

キング牧師がマルクスに影響されたっていう記事を読んで驚いた。

昨日寝ようと思って布団を敷いたらみーちゃんのゲロが乗っててげんなりした。なつかない。

トルストイ『イワン・イリイチの死』を読んだ。 黒澤明『生きる』の元ネタで、いわゆる勝ち組エリート人生を送ってきた主人公が、死の直前に、今まで自分が追いかけてきた金や出世や名声が、すべて無意味だったと気が付き、どうすれば自分の人生が意味のある…

あいかわらず『資本論』を読んでるんだけど、全8巻あって、とりあえず入門書がカバーしている範囲だけ押さえるだけでも3ヶ月ぐらいかかる。それだけの労力に見合うリターンはあるのか、と不安になりつつも、やっぱり面白いので読んでしまう。

孫引用で申し訳ないんだけど、びっくりしたのでメモ。 天安門事件で改革派の学生達がアメリカのような国を目標にしていると語っている事についても「その理想の底の浅さに愕然としますよ」と厳しく批判した上で、こうした冷戦末期の情勢を「人間の解放ってい…

『ファイト・クラブ』という映画がある。 主人公の「ぼく」はまあまあの会社でそこそこの給料を貰うサラリーマンで、趣味はIKEAの家具を買うことである。しかしある日、気付いてしまう。自分のファッション、インテリア、食生活など、全てがテレビが提供する…

『ミツバチのささやき』(1973年、スペイン映画)を観た。 なぜ観たのかといえば、本作が『トトロ』の元ネタという話を聞いたからだ(実際あらすじはほぼ同じで、妖精が見える少女が迷子になってしまい、みんなが探し回る話である)。 * ちなみに『パンズ・…

『レヴェナント』についてろくな解説がないので自分で書いた。 ttp://anond.hatelabo.jp/20160523231652

札幌で異なる2人から、「映画や小説からテーマなんて読み取る必要はなく、観て(読んで)楽しめれば十分だ」という言説を聞いた。 映画に対する接し方なんかは自由で、別に上のような考えもあっていいと思うが、このような態度を完全に拒否する小説(映画)…

小旅行として行った小樽から札幌に帰ってきたときに、①学生時代よく通っていたあの中華料理屋に行きたい②しかし中華を食うには腹が空いていない・・・③腹が空くまで映画を観よう!という流れで映画を観に行くことになった。 なぜ映画かというと、そもそもY田が…