ふと結末が気になって、昔読んだ漫画『花とみつばち』の最終巻を読んだら、記憶と違っていて驚いた。

 ヒロイン太田サクラは高校時代雑誌モデルをやるなどリア充グループに属していたが、高校卒業後、売れっ子カメラマンの都合のいい彼女”の1人”となり、自分を見失う。
 そんな中本作の主人公の小松(元彼)と数年ぶりに再会し、思わず弱音を吐いてしまう。

 「な・・・・何、諦めムード出してんだよ。太田らしくねーな」
 「あたしらしいってどんな・・・・」
 「そんな自分ダメ呼ばわりしたり、グチ言ったりしなかった」
 「高校の頃とは違うもん。外出て社会見たら、あんな根拠なき自信なんてぶっ壊れるよ」

 
 高校時代の輝きを失った太田サクラの姿を見て衝撃を受けた小松は、太田はかっこいいんだからもっと自信を持てという。
 その数日後、小松は太田サクラに呼び出され、約束の場所に行ってみると、急にヘリに乗ることになる。話を聞くと、彼氏(カメラマン)の金を今回のヘリ代に使い込むことでクビになり、彼氏のもとを出て行くのだという。

「何やってんだよ!!使い込んでクビにしてもらうなんてややこしー。バカじゃねえの!!高校の時の太田がいたらそう言ってるよ!!やりたい事やりゃあいいだろ。太田はオレの・・・・」

 
 この言葉で決心のついた太田サクラは小松のもとを去る。ラストはサクラが再びカメラマンの道を志していることが示唆されて終わる。

 ごちゃごちゃ言っていないで、やりたいことをやれという話だったのだ。