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 YouTubeキリスト教の牧師さんが信者から寄せられた聖書についての質問に答える動画が上がっていて、これが滅法おもしろい。

 おもしろい点の1つは、科学や我々の一般常識と聖書が矛盾していると思われる点について、相当無理な解説をしているところだ。

 例えば「聖書が世界創造からの話をしているとすると、初っ端から人間が登場して、恐竜が出てこないのはおかしいのでは?」という問いに対して「人間と恐竜とは共存していたことが考古学的に証明されている」と答えたりする。

 他にも「聖書の中で神はある国の人々の皆殺しを命じている箇所がありますがこれは残虐なのでは?」という問いに対して「(議論はありうるが)それらの者は神の教えに反している以上、その者の子孫に至るまで地獄行きを免れない。そのため皆殺しにされることの方がその者にとって幸福でありうる。」と答えたりする。

 誤解しないでいただきたいのだが、この牧師さんは一橋大学を出た後にアメリカで神学を学んだ俊英で、こうした類の質問以外の質問に対してはきわめて良心的な回答をしている信頼しうる人である。

 そんな人がどうしてこういう(ムチャクチャな)回答をしてしまうのかと言うと、これらの点を無理にでも説明しうるとしておかないと、ことはキリストの神性の否定にまで及んでしまうからだ。キリストが神でないとするとどうなるかといえば、聖書の教えが神の言葉でもなんでもなくなり、教訓を含んだおとぎ話に過ぎないことになってしまう。

 個人的にはそれでもいいと思うのだが、悩ましい。