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 ミヒャエル・ハインリッヒ『「資本論」の新しい読み方──21世紀のマルクス入門──』を読んだ。

 まず「入門」ってのはウソ。基本的な用語と体系が頭に入ってないと何言ってんのか全然分からんと思う。

 特徴は、資本論の第1部から第3部の全部を解説している点。入門書の中には第1部しか解説していない本が多いが、資本論は各部が有機的に繋がっている(第1部で残された謎が第3部で解けたり、その逆もある)ので、これは良いことだと思う。
 ただその結果、約3700ページある資本論の内容を、270ページでまとめることになってしまい、押さえているポイントはかなり限られてしまっている。特に第2部については27ページしか取り扱っていない。

 270ページしかないとはいえ、初学者が間違えやすい(というか俺が間違って理解していた)点を的確に指摘してくれるのはすごい。筆者の努力の賜物だと思う。

 そういえば「俺はこう思う」みたいなことを押し出してこないのが特徴といえば特徴。教科書に徹しているのか、さりげなく自分の主張を紛れ込ませてきているのかは、俺の実力からは不明。

 あと裏表紙に光を斜めに当てるとマルクスの顔が浮かび上がってくるのが草。怖いからやめてほしい。